Columbia Business School Class of 2024の宮﨑です。今回はコロンビアビジネススクール(CBS)のSocial Entrepreneur Clubが企画/運営するPangea Trip Projectについて紹介します。
本プロジェクトは、新興国においてSocial Entrepreneur(行政やNPO以外の社会的起業家)を支援するために、CBSが学生を各国に派遣し、コンサル活動に従事するというものです。春学期、秋学期それぞれ行われており、約3か月間活動します。新興国の企業を担当する為、大半はリモート会議等で現地の起業家やスタッフの支援活動を行いますが、期間内に1-2週間を現地で過ごす事ができます。尚、渡航は必須ではなく、航空券はCBSの負担となります(上限あり)。
私は1年目の春学期(3-5月)の期間でガーナの農場経営兼レストラン経営の企業案件を4人のチームで担当し、5月中旬には10日間ガーナの首都アクラに滞在しました。掲載している写真は左からCEO、宮﨑、レストラン責任者の方、チームメンバーです。
このチームはクラスターで親しくなったメンバーで、それぞれの出身国、職種のバックグラウンドが異なっていたことでチームを組みました。担当企業はガーナにおいて1.地産地消を促進する事、 2. サステナビリティ推進、 3.国民が自国の食文化を再認識することを目的に運営されており、農場経営部門では野菜、養鶏、食用魚の生産を行っています。またレストランは首都アクラの中心部にてガーナ伝統料理を提供しております。
プロジェクトの目的は、1.農場経営部門において投資家を集めるための施策、2.レストラン事業の経営改善の2点でした。1.の投資家獲得に関しては、本件に着手した時点で投資家向け資料すら存在しない状態であったため、過去の決算情報、今後の見通し、先進国の企業への投資との違いについて等の情報を集め、投資家向け説明資料を作成しました。プロジェクト期間内では投資家向けプレゼンまで着手できなかったものの、渡航時にはガーナ観光庁の方々と打ち合わせをした際に使用しました。
2.のレストラン事業はガーナの伝統料理を提供しており、当店の課題は、ガーナの首都アクラにおける一等地に店舗を構えながら、デリバリー/テイクアウトが売上げの8-9割を占めている事でありました。不動産の有効活用のため、キッチンを残して店舗の大部分をリースするゴーストキッチン案と、店舗での集客を強化する案の2案を提案。経営陣の希望であった後者の案を進め、次の2つの施策を行いました(1.外国人の集客(国際空港が近く、大使館等も多いエリアである為)、2.メニュー価格の改定)。
2の案に関しては、実際に渡航すると当企業から「実はここ2-3日でスパ事業にシフトすることを決めた」と報告を受け、その足で建築業者、スパ事業のパートナー企業との打ち合わせに同席しました。これまでのレストラン経営改善案は何だったんだ…と思いつつも現地のビジネスの流れの速さ、パワフルさに圧倒されました。尚、約4か月後の2023年10月にはスパ改築が完了し、営業開始したと報告がありました。
10日間の滞在中には、担当企業の社員の方のガイドでガーナ最大のスラム街への訪問や、現地のCBSアラムナイの別荘に招待して頂く等、旅行では味わえない非常に濃い時間を過ごす事が出来ました。他国のプロジェクト参加者からも非常に良い評判を聞いておりますので、CBSに入学されたら是非参加を検討して頂けたら嬉しいです。
Class of 2024, 宮﨑
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Pangea Advisors
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